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浄水器と整水器

 

「水道水は水質が不安だから浄水器を取り付けよう」と浄水器を取り付けている、取り付けようと思っている人は多いでしょう。
特に水道水に含まれる塩素に対する意識も強くなってきていますし、東日本大震災の時の原発事故のような「有害物質が水道水に混入するかも」と思うと水道水をそのまま使うご家庭は少なくなっています。
そこでインターネットなどで調べてみたときに、水道に取り付けるタイプのものでも「浄水器」と「整水器」というものを見つけて「浄水器は分かるけど整水器って?」と思われる方が多いのではないでしょうか?
浄水器は当然ですが、整水器にも水道水を浄水する機能はあります。
では何が違うのかというと、整水器とは浄水した水を電気分解処理しアルカリイオン水(還元水素水)、酸性水を生成する機能を備えた装置なのです。
その為もしも「水道水の塩素などを除去したいだけ」なのであれば、整水器は必要ありません。

 

日本トリムやパナソニック等の会社が整水器を販売していますが、これらの整水器では人間が飲用できないようなphの高いアルカリイオン水を生成することが出来ます。
「飲用できないような水を作ってどうするの?」と思われるかもしれませんが野菜の灰汁抜きなどはアルカリ性の水を使用した方が灰汁の抜けが早いと言われています。
特に灰汁の強い山菜などは普段重曹を溶かした水で灰汁抜きを行っているかと思いますが、この重曹を水に溶かす理由も水をアルカリ性にすることなので、整水器でアルカリイオン水を生成することでその代わりとすることが出来ます。

 

飲用できないアルカリイオン水では行えませんが、飲用できるレベルのアルカリイオン水でコーヒーを淹れても普段の水を使うよりも良く抽出されますし、まろやかなコーヒーに仕上がります。
では逆に酸性水はどのような用途があるのかと言うと、人の肌は弱酸性である為、洗顔などに弱酸性の設定にした水を使えますし、それよりも強い酸性水は食器のつけおきに利用すると中性の水を利用するよりも効果的です。

 

 

アルカリイオン水と還元水素水の関係

 

また全ての整水器という名称の商品は調べていませんがアルカリイオン水整水器には厚生労働省に「胃腸症状の改善」効果があるとして医療機器として認定されている製品があります。
そのような製品は医療機器としての認証番号が商品の仕様として記載されていますので、その記載があるものであれば整水器としての機能はしっかりとしているでしょう。
ここで私が整水器の生成する水で最初にアルカリイオン水(還元水素水)と表記したことに対して「水素水とアルカリイオン水は同じ物なの?」と思った人がいるのではないでしょうか?

 

厚生労働省に整水器の生成する水は「アルカリイオン水」という名称の他に「電解水素水」「電解水」「アルカリ還元水」「還元性水素水」「電解還元水」「電解還元水素水」「還元水」「還元水素水」という名称があります。
これらの水はフィルターで浄水した水道水を電気分解することで水素を含んだアルカリ性の水と酸素を多く含む酸性の水を生成する為、水素を充填した高濃度水素水と比較して水素含有量は僅かになってしまいます。

 

これは、水素を豊富に含ませようとすると強く電気分解をしなければならず、水そのもののphが高くなり過ぎて飲用として適さなくなってしまうからです。
パナソニックのアルカリイオン整水器では主に飲用として使用するアルカリイオン水で0.1~0.5mg/L、飲用目的ではないアルカリイオン水で0.3~1.3mg/Lとなっています。
つまり「アルカリイオン水」と「還元水素水」は同一のものですが、「高濃度水素水」と「アルカリイオン水」は違うものとして間違いでは無いでしょう。
水素の含有濃度が僅かである為還元水素水は水素水としての効果は期待できません。

 

しかしアルカリイオン水としての効能がある為、胃腸の機能改善を目的とする場合はこちらもいいのではないでしょうか。
この方式の水素水整水器で「水素水でお茶を淹れると濃く抽出できる」「ゴボウや山菜等の灰汁抜きに水素水を使用している」という紹介をしている場合、それは水素水の効果ではなくアルカリイオン水としての効果となります。
その為この整水器で水素水の使用方法としてこのようなことを紹介していたとしても、パウチ式等の高濃度水素水ではそのような灰汁抜き等の効果は得られない可能性が高いでしょう。

 

 

水素水の種類

水注ぐ

 

 

 

 

 

このように同じ水素水という名称があっても生成方法によって性質が大きく異なります。
現在水素水の生成方法として

1.今回の整水器のような浄水を電気分解することで水素を含んだアルカリ性の水を生成する方法

2.マグネシウムを内蔵したスティックを水に入れることで水とマグネシウムの化学反応により水素を発生させる方法

3.水素を直接水に充填する方法

1と2の方法で生成した水素水は水を反応させて水素を発生しているので水はアルカリ性になりますが、水素を直接充填する方法では水が何らかの反応をしている訳ではないので水は中性を保っています。
水素濃度は先述した通り1の方法では高濃度にすることが難しく、2と3の方法であれば高濃度にすることが出来ます。
とはいえ高濃度に出来るとしても通常であれば水素は水に1.6ppm程度しか溶かすことが出来ない為、それ以上加圧等の特殊な環境で充填したとしても実際に飲むときに同じ環境を維持する事は難しく飲用するときには飽和量(1.6ppm程度)となることが予測されます。
臨床試験などで使用される水素水は水素が高濃度含有している飽和水素水がほとんどであるため、一般的に水素水と言うと整水器で生成するphの高い還元水素水ではなく2や3の方法で生成した高濃度水素水であるのではないかと考えられます。
今回の「アルカリイオン水と水素水は同じか」という問いに対しての結論は、水素水とアルカリイオン水は水素水の一種であるといえます。
とはいえ哺乳類という分類では同じ物でもクジラとヒトでは生きるために必要な環境がまったく異なるように、電気分解で得られるアルカリイオン水と水素充填による水素水では性質がまったく異なるので、分類上は水素水でも水素水とは違うものとして考えないと混乱してしまうでしょう。

 

まとめ

  • 整水器は浄水器に浄水を電気分解してアルカリイオン水(還元水素水)と酸性水を生成する装置
  • 浄水機能のみを求める場合は整水器ではなく浄水器で十分
  • アルカリイオン水は会社により還元水素水、電解水素水等名称が異なるが医療器としての認証番号があるのならアルカリイオン水である
  • 臨床研究で水素水として使用されている水素水は高濃度水素水(飽和ではない場合もある)
  • アルカリイオン水は水素水の一種である

 

アルカリイオン水は水素水の1種であるという結論になると、アルカリイオン水は整水器で生成したものとコンビニで売っているようなペットボトルに入っているアルカリイオン水では性質が違うのかなと疑問が湧きました。
ペットボトル容器では水素がそのまま抜けてしまい充填したときには水素が入っていても店頭に並ぶ頃には水素がほとんど入っていない状態になってしまうとの事なので、ペットボトルに入っている水素が抜けているアルカリイオン水と整水器で生成したてのアルカリイオン水では効果が違うのではないかなと考えたのです。
さすがに個人で実験しても個人差で終わってしまうので、同じような疑問を感じて検証してくれる人が出ないか期待しています。
最近の浄水器は性能が高く、比較的安価なものでも水道水に含まれているであろう不純物に関しては十分に除去できるので、自分が期待する浄水機能に合った浄水器を購入することが大切だなと感じました。

 
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