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電解還元水素水は危険なもの?

 

電解還元水素水と聞いて「なにそれ?」「電解とか言うと感電しそうで怖い」のようなよく分からないものに対する不安感が出てきてしまうかもしれません。
実際に電解還元水素水は飲んでも大丈夫なものなのかという疑問を持たれている方がいらっしゃったので、解説させていただきます。
まずこの「電解還元水素水」ですが、一昔前に流行した「アルカリイオン水」の別名です。
アルカリイオンの水という名前で定着しているペットボトルの商品もありますが、現在アルカリイオン水という名前はあまり使われなくなっていて、電解還元水素水という名称の他にも「電解水素水」「電解水」「電解還元水」「還元水」「還元水素水」「アルカリ還元水」「還元性水素水」という様々な名称の商品として販売されています。

 

2007年に日本医科大学の太田教授の学術論文により水素という抗酸化物質が注目を浴びたことによって、これまでアルカリイオン水の「アルカリ性である事が健康にいい」という認識から「電気分解により水素が含まれた水になった事が健康にいい」という認識に変化した事が、様々な名称に変化した理由だと思われます。
この電解還元水素水(以後アルカリイオン水)を飲むことで健康に害は無いのかと言うことについて京都大学名誉教授の川端教授が平成4年9月7日の新聞でアルカリイオン水を批判する記述があったようです。
原文を見つける事ができませんでしたが、そのコメントを記載しているサイトはいくつか見つける事ができました。
見つける事ができましたが、表現が大きく分けて2種類あり、どちらが正しいのかは分かりませんでした。

「アルカリイオン水は胃酸を薄めてしまい、胃酸の機能を弱める」

「アルカリイオン水は胃酸を中和してしまい胃酸の機能を弱める」

上記が私の見つけた川端教授がアルカリイオン水に警鐘を鳴らしたというコメントなのですが、どちらだとしても簡単に論破できてしまう話ですのでそもそも発言していないか別の発言であるかのどちらかだと思います。
本当にこのどちらかの発言が正しいのであれば、飲用に適さないアルカリイオン水についての言及なのだと思います。

 

まずアルカリイオン水が胃酸を薄めるという話ですが、これを理由に警鐘を鳴らすのであれば水道水だろうがミネラルウォーターだろうがお茶だろうが珈琲だろうが飲み物全てに警鐘がならされてしまいます。
実際に逆流性食道炎など胃酸を薄めて炎症を軽減させる為に水を飲んで胃酸を薄めるようにする場合があります。
これが理由であるならばアルカリイオン水だけでなく飲み物全てが危険視されてしまいます。

 

次にアルカリイオン水が胃酸を中和してしまうという説についてです。
中和というのは酸性と塩基性(アルカリ性)が反応して塩と水(例外もある)が生成されることを言います。
中という字が入っているからといって必ずしも中性になるわけではありません。
塩酸と水酸化ナトリウムを使用してこの中和の実験をした方も多いのではないでしょうか。
胃酸は空腹時であればpH1~1.5、食事によりpHは4~5程度になりますが食後2~3時間で元のpHに戻ります。

 

これだけ高いpHの溶液を胃酸の消化効果に支障が出るレベルまで中和する為には、アルカリイオン整水器でヒトの飲用に適さないレベルまでアルカリ性にしたアルカリイオン水でも難しいのではないでしょうか。
因みに市販されているアルカリイオン整水機では、人が飲むには適さない野菜の灰汁抜き等の用途でしか使えないアルカリイオン水を生成する事ができます。
試した事はありませんが、この飲用に適さない水を大量に飲めば胃酸を消化機能に支障が出るほど中和できる可能性はあると思います。
とはいえ胃の切除手術を受けた方や元々胃酸が少ないと言われている人は、確かに胃酸による殺菌作用などが弱くなってしまう危険性もありますので、これらの方はアルカリイオン水を控えた方がいいでしょう。
また人によっては飲用によりおなかがゆるくなってしまう方もいるようなので、飲んでみて体調が悪くなったと感じた場合は飲むのを止めるようにした方がいいでしょう。
「たかが水で何を言っているんだろう」と思う方も居るかもしれませんが、硬水を飲んで下痢になってしまう人もいるように、水にも合う・合わないはあります。

 

 

電解還元水素水の効果とは?

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このアルカリイオン水ですが、基本的な効能は「胃腸症状の改善」となります。
胃腸症状とは「消化不良」や「胃腸内異常発酵」、「胃酸過多」や「制酸」、「慢性下痢」のことを指します。
これらは厚生労働省に認可を受けている効能であり、この効果については国が保障してくれています。
一時期アルカリイオン水が流行った際に何の実験も行われていないような効能を謳った誇大広告をした商品が原因で「万能薬」のように思ってしまう人もいらっしゃいますが、アルカリイオン水は薬ではありません。

 

否定する人によっては「そんな効能があるのなら既に薬になっているはずだ!薬になっていないのだから嘘っぱちだ!」と発言する方もいらっしゃいます。
まぁ誇大広告で謳われている効能については検証されていないのでその部分については否定しません。
しかし厚生労働省が認可した効能に対しても「薬になってないのだから効能が無い」と仰られるのであれば、その発言をしているご自身が一番詐欺会社の謳う「万能薬」という言葉に踊らされているという証拠にもなってしまうと考えています。

 

また、電解還元水素水という名称から近年話題になっている「水素水」としての効果を期待されている方もいるかもしれません。
とはいえ一般的に言われる水素水は水に水素分子を充填した高濃度水素水を指し、アルカリイオン水とは性質が異なります。
電気分解の際に水素が発生し通常の水よりも水素含有量が高い為にアルカリイオン水も水素水の分類に入りますが、一般的な水素水よりも濃度が大幅に低い(0.1~0.5ppm)ので、「水素水」としての効果はあまり期待できないでしょう。
アルカリイオン水で水素水の効果を謳っているケースで「活性水素」が含まれているというものがあります。

 

活性水素は活性酸素の水素バージョン…というわけでなく、水素原子のことを指します。
本来水素は安定した状態である水素分子(水素原子が2個結合している)で存在します。
「活性水素の場合は水素原子で存在する為水素で期待されている抗酸化作用が水素分子よりも大幅に高い」というのが、活性水素の説明となっています。
しかしながら物質はより安定した状態になろうとする性質があり、水素原子は自然の環境下では稀にしか存在せず、生体内では存在する事はないといわれています。
その為活性水素はその存在そのものが懐疑的であり、提唱者である白畑教授が「活性水素」を検出している方法について不明瞭(論文に検出法の記述がない)であり他の研究機関などが活性水素の有無を確認する術がないのが現状です。

 

水素の抗酸化作用について最初の学術論文を発表した日本医科大学の太田教授は活性水素の存在を否定しており、自分は関与していないことを強調しています。
活性水素の存在そのものがどうか判断できかねますが、少なくとも現在研究が進んでいる「水素水」は分子状の水素を使用しており、例え活性水素が存在していたとしても現在研究中の水素水とは性質が異なりますので、水素水が臨床研究などで「効果がある」としていることでも活性水素水で効果があるとは言えないでしょう。
活性水素水は水素水の1つの種類といえなくはないですが、同じ甲殻類であってもエビとカニの見た目が違ったり、同じ哺乳類であってもヒトとクジラでは生活環境が違うように大幅に異なるものであると認識した方がいいようです。

 

今回の「電解還元水素水は安全なの?」という疑問に対しての結論は、飲まない方がいい人はいるが特に感電する等の危険な水ではなく、アルカリイオン水のことで飲んでも問題はないという事になります。

 

 

まとめ

 

 

  • 電解還元水素水=アルカリイオン水
  • 特に飲んでも問題はなく「胃腸改善効果」が厚生労働省に認められている
  • 胃の切除をしたり胃酸が少ない人は飲まない方がいい
  • アルカリイオン水は水素水の一種であると言える
  • 水素水と言っても一般的な水素水とは性質が大幅に異なる

 

 

水素水は飽和濃度であれば1.6ppmとなりますので、アルカリイオン水が他の水よりも水素が多いといっても天と地ほどの濃度差があります。
また、流石にそのような微量な水素であるならば作って直ぐに飲まないと抜けていってしまうんだろうなぁと感じました。
活性水素を含んでいるとされる天然水の会社が活性水素は水素分子のように抜けていかないという説明をしていましたが、水素水を飲んで水素が体中にいきわたるのは水素の抜ける性質も関係しているので、そのような水素分子と性質が異なるものが水素と同じ働きをするとは思えないなぁと思ってしまいます。
とはいえアルカリイオン水の胃腸改善効果は研究結果を国が認めている証拠ではあるので、その点は信用して飲んでいこうかと思いました。

 
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